建設業2025年問題の概要を知りたい方へ
建設業2025年問題
概要、現状、予想される担い手不足とその対応策
建設業2025年問題とは
従業員の高齢化により2025年に大量の退職者が出ることで、今以上に人手不足が深刻化していくと予測されている問題です
建設業界では41歳以上の割合が全体の3/4を占めるほどの高齢化が進んでおり
そのなかでも65歳以上は全体の2割弱となっています
2025年以降、定年世代が一気に退職し現在以上の人手不足が予想されています
また2025年だけでなく2035年、2040年にも同じような働き手不足の問題を抱えています
現状
現場作業員の場合
• 作業員が集まらず工期通りに進捗していかない
• 作業員年齢が全体的に高齢化しており作業に時間がかかる
• 次世代の担い手がいないため事業の存続が困難
管理および内業の場合
• 複数の業務や問題に対して1人で対応しなければならない
• 超過残業、休日出勤が常態化している
• マネージャークラスの職員が多忙を極め、若手を育成する時間がない
このような現状の中で「需要はあるが供給が追い付かない」状態のため
1人当たりの負担が大幅に増加しており、ライフワークバランスの崩壊によってメンタル不調に陥ったり過労死のリスクが増加します
2025年以降、高齢な技術者の一斉退職により今以上に業務環境が悪化する恐れがあります
対応策
一般的に対応策としては挙げられるのは
①労働環境の改善
労働環境の改善は既存の従業員のパフォーマンス向上にも繋がり、新たな人材確保につながる可能性がある
②賃金体系の見直し
慢性化している多重下請け構造による労働者の低賃金雇用を見直し、業務量と作業量に見合った報酬を提示する必要がある
③DXなどによる業務の効率化
業務を効率化することで個人の負担を軽減しつつ、新たな事業形態を生み出すことができる
AIによる技術継承によって人材育成の負担が減り、組織の若返りを促進できる
④外国人材の受け入れ
更新が必要な技能実習生の割合が多く、出稼ぎを目的として長期就労を予定していない場合がある
5年契約を終え自国に戻る人材も出てくるため新たな労働力として期待できる反面、短期的な解決にしかならない恐れもある
⑤退職者の把握と新規雇用の拡大
少子高齢化が進む現代においては新規人材の雇用は難しい課題ではあるが計画通りに人材を集めるためにも雇用形態の再検討と働き方改革の実施が必要不可欠
⑥社外人材・アウトソーシングの活用
企業に属さない自由な働き方・フリーランスの人材の有効活用
外部に業務を委託することで社内業務を単純化・平準化し労働環境を見直すことができる
ゼネコン・サブコン・事業形態・事業規模によって解決すべき問題は様々ですが、現状を打破するための方法も同じように様々かと思います
問題点を正確に読み取ることで今取り組むべき事柄を洗い出し、効果的な改善を行うことが重要です
関連
2035年問題
団塊世代が85歳を超え各業界の人材が不足すると予想されている問題
2040年問題
第二次ベビーブームの団塊ジュニア世代が65歳を迎え、社会全体の人材が不足すると予想されている問題
労働者の高齢化が顕著に進行する日本において人口割合を多く占める「団塊世代」「団塊ジュニア世代」が建設業界から離脱することに着目して名付けられた両問題
また、少子化により人口割合の少ない若手世代が殊更に少ない建設業界では「担い手不足」と「需要と供給のアンバランス化」が今以上に深刻になるとされています
最後に
働き方改革関連法により建設業界の在り方について変革が求められる中、「労働環境の改善」と「生産性向上」がより一層重要視されています。
日本全体が少子高齢化し労働人口に偏りがあるのはどの業界においても同じことですが
技術の継承による若手の育成やアウトソーシングを利用した業務の効率化および業務負担の平準化など他業界に学ぶところが多分にあるように感じます。
ArchiEngi(アーキエンジ)はアウトソーシングによる個人の業務負担の軽減とメンタルヘルスケアを目的としております
静岡県西部が主な活動範囲となります
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