災害時心理について

この記事をご覧の方に
少しでもお役に立てれば幸いです

個人の心理・集団の心理

心的負荷が掛かるであろう方の問題解決の糸口となり
不安が少しでも取り除かれること 心身の無事を心からお祈り申し上げます

この記事の閲覧にあたって
ご自身の心理状況を把握し、心的負荷の軽減を目的に執筆しております
直接的な表現を控えますが不快感を感じられた方は閲覧を中止いただくようお願いいたします

個人に起こる心理

強い心的ショックによりトラウマの体験や目撃をされた方は
脳の萎縮や血流の低下によって心身に影響があらわれ、PTSD(心的外傷後ストレス障害)を発症する場合があります
※トラウマ体験をしたすべての方がPTSDを発症するわけではありません

PTSD自体は3か月程度での治癒が期待できますが
体験後の心的負荷の強弱、その後の生活の送り方、社会的なサポートの有無に左右されるため
早期の発見と対処が重要です

主な症状としては

  • 出来事を繰り返し思い出してしまう
  • 出来事に関する事柄を避ける
  • 否定的な考えやネガティブな感情が浮かぶ
  • 感覚が過敏になり、緊張状態が続く  など


事後の対策とはなってしまいますが

  • ここは安全と思える場所に移り、生活の安全を確保する「環境の調整」
  • SSRIという分類の抗うつ薬を服用する「薬物療法」
  • 日々のストレスを和らげたり、ストレスに対する対処法を身につける「心理療法」 など

集団に起こる心理

コミュニティ全体の変化として

・災害発生直後
 家族や友人を守るために危険をかえりみない勇気ある行動をとろうとする「英雄期」

・1週間~3か月後
 体験を共有したことで連帯感が強くなり、希望や温かい雰囲気が発生する「ハネムーン期」

・3か月以降
 支援や環境への不備が気になり、不満が噴出
 個人間のトラブルが増え連帯感が失われる「幻滅期」

・数年後
 日常の生活の再建に積極的になり精神的に回復する人や
 復興からの取り残され感を抱き、ストレスを抱え続ける人が見られる「再建期」

個々人の状況によって各期間の長さや変化の度合いは異なりますが
おおよそこのような変化をするといわれております

支援をされる方の心理

上記の「コミュニティの変遷」を読み取り、状況に沿った支援が有効とされており
支援については公的機関のシステムや指示に則って行うことも重要です

現地に足を運ばれる支援者の方については
自身についても心的ストレスの緩和を行っていただくことが重要かと思います
支援活動後に状況を思い出し、日常生活に支障をきたすケースがあります

また、現地の方のなかには「ボランティア活動を受け入れること自体が負担になる」といった感情を持つ事例があり、状況を鑑みた適宜の支援が肝要となります

関連

・エコノミークラス症候群
 長時間同じ体勢でいることにより発生する血栓症
 ストレッチやこまめな水分補給が予防になる

・モンスターボランティア
 支援先の意思を尊重できずに支援を行ってしまう支援者のこと
 2011年以降からネット上で散見される

・共感疲労
 ニュース等で見聞きした事柄について強く共感し、自分のことのように痛みを感じてしまう
 視聴を中断したり、距離を置くことで解消する
 

最後に

日本において自然災害はどこにいても起こり得ます。
私自身にも身近な事柄でもあり今回のニュースに対して非常に動揺しました。

自分の身に起きた場合に冷静に対処できるかわかりませんが
精神面においては「どういう理由で」「何が起こっているのか」を少しでも知っていることが大切だと考えます

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